誰もが気になるけれど話しにくい問題
インティメイトエリアのニオイは、普段はあまり話題にされませんが、実は多くの人が気にしている問題です。他人から指摘されることは少ないものの、パートナーとの関係や日常生活の中で「大丈夫かな?」と不安に思うことがあるのではないでしょうか。
ニオイが気になってしまい、性行為に積極的になれないという声も聞きます。
本記事では、Q O L(生活の質:Quality Of Life)を左右するインティメイトエリアのニオイの原因やパートナーからの指摘にどう対応するかを考えていきたいと思います。
1. 筆者の体験談
以前、インティメイトエリアのニオイについて学ぶ機会がありました。おりものシートを販売する製薬会社の展示会ブースで、女性のおりものを再現したニオイの嗅ぎ比べを体験したのです。
おりものの状態やニオイの違いなど、他人と比較することがないので、こんなにも多様なおりものが分泌されるのかと驚いたものです。
展示会では医療機関で相談した方がよいニオイと悪臭の原因となる物質がわかりやすく表現されていました。




2. ニオイの原因は?
汗やムレ
外陰部は汗腺が多く、下着や服で通気性が悪くなるとムレやすくなります。
ストッキングやガードルなどタイトな補正下着を着用する方は心当たりがありますよね。
長時間同じ下着を着用したり、月経用品をこまめに交換しないことでニオイがこもります。
ホルモンバランスの変化
月経前後、妊娠、更年期など、女性ホルモンの影響で腟内環境が変わり、ニオイが強くなることがあります。
腟内フローラの乱れ
腟の善玉菌(乳酸菌)が減少すると、細菌が繁殖しやすくなり、通常とは異なるニオイが発生します。過度な洗浄や洗浄力が強いボディソープの使用が原因になることも。ニオイを気にしすぎて洗いすぎるのは逆効果なんです。
食生活や生活習慣の影響
糖分・脂質の多い食事や、アルコールの摂取や喫煙によって体臭が変化することがあります。ストレスや睡眠不足もホルモンバランスを乱し、ニオイがキツくなる原因になりますが、意外と知られていません。
感染症や疾患の可能性
普段とは異なる強いニオイやおりもの量や状態に変化がある場合は、医療機関での診察や治療が必要になります。
スソワキガ(すそが)
スソワキガとは、外陰部からワキガのようなニオイが発生する症状。医学的には、「外陰部臭症(がいいんぶしゅうしょう)」と呼びます。アポクリン腺から出る汗が菌により分解されることによってニオイが発生します。家族やパートナーがトイレ後のニオイに気づいて本人に指摘することもあるようです。医療機関で治療する選択肢があります。
3. 正しいケア方法でニオイ対策を
適切な洗い方
大陰唇と小陰唇の溝やクリトリスと包皮の間など、恥垢(ちこう)と呼ばれるインティメイトエリア特有の汚れが残りやすいです。指で優しく洗いましょう。ボディソープではなく、インティメイトエリアのpHに合わせた弱酸性ソープを使用することをおすすめします。
腟内は自浄作用があるので、ソープは外陰部のみに使用します。
V I O脱毛
髪の毛と同じように、アンダーヘアもニオイがつきます。特に毛量が多い人は、ムレやすくアンダーヘアに付着した排泄物がニオイの原因になっていることも。V I O脱毛することで、ニオイの軽減を実感する方も多いです。
下着選びは通気性を重視
通気性の良い下着を選ぶことが、ニオイ対策になります。
天然素材や生地の薄い下着を選んだり、夜は締め付けの少ない下着やノーパン睡眠を試してみるのもいいでしょう。
月経中のニオイ対策として防臭加工がされたサニタリーショーツや吸水ショーツも登場しています。
4. 何かのサインかも?
「最近、疲れ気味だな」「いつもとニオイが違うかも」とより気になることがあるかもしれません。
そんな時は、健康状態の変化に気づかせてくれたとポジティブに受け取り、まずは感染症や疾患が原因になっていないか医療機関で診察を。性感染症が原因の場合は、パートナーと一緒に受診・治療する必要が出てきます。
5. まとめ
ニオイは健康のバロメーター 自分の身体を知り、快適な毎日を
インティメイトエリアのニオイは誰にでもあるものですが、適切なケアを行うことで軽減することができます。食生活の見直しや腟環境を整えることも、ニオイ対策には有効です。
インティメイトエリアのニオイは、健康のバロメーターの一つでもあります。日々のケアを見直しながら、自分の身体と向き合い、快適な毎日を過ごしましょう。
筆者紹介:OliviA(オリビア)
ラブライフアドバイザー/日本性科学会会員
2001年よりセクシュアリティやジェンダーの研究を始め、2007年から性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。
メディア出演、執筆、講演、カウンセリング、商品開発など幅広い分野で、「女性のセクシュアルウェルネス」や「対話を重視したパートナーシップのあり方」を提案し続けている。
著書は日本国内で11冊(共著・電子書籍含む)、台湾でも2冊を出版。DVDも2巻リリースされている。
