毎日のフェムケアで性交痛知らず!閉経後も性生活を謳歌する女性の秘訣
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60代でも性交痛なし、その秘訣とは?
「閉経後は性交痛が増える」とよく言われますが、必ずしもそうとは限りません。適切なケアを続けることで、年齢を重ねても快適な性生活を楽しむことができます。今回は、60代でも痛みなく親密な時間を過ごしているAさんのエピソードを交えながら、閉経後のフェムケア習慣について詳しくご紹介します。
閉経後の身体の変化とは?
閉経後は、女性ホルモンの減少によって腟の粘膜が薄くなり、乾燥や弾力の低下が進むことがあります。これにより、違和感やヒリヒリした痛みを感じることが増えます。この状態は「閉経関連尿路性器症候群(GSM)」と呼ばれ、閉経後の女性の50%が何らかの症状を抱えていると言われています。※1。
しかし、適切なケアを取り入れれば、腟の潤いや弾力を保ち、快適な状態を維持することができます。 では、Aさんが実践している方法を見てみましょう。
※1 出典:https://www.luna-clinic.jp/urine/gsm/
Aさんのフェムケア習慣
Aさんは、一回り年下のパートナーがいる60代前半の女性。
更年期に入り腟の乾燥を感じ始めましたが、「年齢のせいだから仕方ない」とは考えず、医学的な根拠に基づいた知識を身につけ、自分の身体に合ったケアを続けてきました。その結果、性交痛に悩むことなく、今でもパートナーとの親密な時間を楽しめています。
彼女が取り入れているセルフケアは以下の3つです。
1. ホホバオイルを使った保湿ケア

ホホバオイルは肌なじみがよく、ベビーマッサージでも使用されるくらいなので乾燥が気になる腟周りを含む全身に使えます。
Aさんは、お風呂上がりに少量を手に取り、腟まわりや会陰に優しくなじませる方法で、潤いをキープしています。
ホホバオイルのほかに、ココナッツオイルも選択肢になります。オイルだけでなく、更年期向けの保湿ジェルも市販されていますので、自分に合うものを見つけて続けることが大切ですね。
2. 骨盤底筋をほぐすセルフマッサージ
骨盤底筋をほぐすことで、挿入時の性交痛の予防が期待できます。Aさんが習慣にしていたのは、指でのセルフマッサージとディルド(男性器の形状のトイ)を使った腟ほぐし。骨盤底筋は筋肉を鍛えることが注目されますが、ほぐすことが性交痛緩和に役立っているようでした。
3. 潤滑ゼリーを上手に活用する

性交時の摩擦による痛みを防ぐために、Aさんは自分に合う潤滑ゼリーを常備して、必要に応じて使っています。「潤滑ゼリーを使うのは特別なこと」というイメージを持つ人もいますが、潤い不足を補うことで心地よい時間を過ごせるため、積極的に取り入れたいアイテムです。私は、ベッドサイドに1本。テーブルの上の塩コショウのように「今日は使おうかな」とその場で判断して必要な時に手を伸ばせるように用意しておくことをおすすめしています。
年代別インティメイトエリアケアの意識の違い
日本ではインティメイトエリアの必要性が広まっているものの、それは20代のインターネットの情報に積極的に触れている若い世代が中心です。
インティメイトエリアのケアの必要性について調べたアンケート調査結果を見ると50代、60代と年齢が上がるほど意識をしたことがない方が増えています。
(※ジェクスジャパンセックスサーベイ2020参照https://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/JexSexSurvey_all.pdf)
しかし、インティメイトエリアの痒みや性交痛などGSM(閉経関連尿路性器症候群)に伴う不快感が訪れるのは、乾燥が気になってくる閉経後の世代なんですよね。適切なケアの方法を知らずに年齢を重ね、不快感があっても相談するのが恥ずかしくて我慢している方が多いのだろうと推測します。
まとめ 年齢を重ねても快適な性生活を送るために
「もう年だから…」と諦めるのではなく、年齢とともに変化するインティメイトエリアの状態をよく観察し、日々の地道なケアが未来の快適さを左右するとAさんのエピソードを通して実感しました。
また、ケアの効果をパートナーが気づいて褒めてくれる嬉しさもお聞きしました。
Aさんの性的な魅力を引き出してくれるパートナーの存在が、体だけでなく心の潤いをもたらしてくれているのかもしれませんね。
人生100年時代と言われていますが、閉経後も「パートナーと親密な関係を楽しみたい」「自分の身体を大切にしたい」と思うなら、今日からできることを始めてみませんか?
今問題を抱えていない方も、将来の自分のためのケアのヒントになれば嬉しいです。
筆者紹介:OliviA(オリビア)
ラブライフアドバイザー/日本性科学会会員

2001年よりセクシュアリティやジェンダーの研究を始め、2007年から性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。
メディア出演、執筆、講演、カウンセリング、商品開発など幅広い分野で、「女性のセクシュアルウェルネス」や「対話を重視したパートナーシップのあり方」を提案し続けている。
著書は日本国内で11冊(共著・電子書籍含む)、台湾でも2冊を出版。DVDも2巻リリースされている。