みんなが実践する最新生理ケア 【Period Museum】生理と社会の交差展で感じたこと

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2025.10.27
  • コラム

【Period Museum】生理と社会の交差展で感じたこと

7月に外苑前の ITOCHU SDGs STUDIOで7月まで開催されていた「【Period Museum】生理と社会の交差展」に足を運びました。

この展示は、日本で初めて本格的に生理を多角的に捉えた体験型ミュージアムです。

Period Museum

印象的だったのは、生理を「個人の体験」ではなく、「社会とつながる現象」として提示していたこと。職場や学校の制度、スポーツとの関わり、歴史や言葉の問題まで、幅広く展示されていました。

特に「生理痛文学」の展示には胸を打たれました。毎月の痛みや苦しみが言葉を通して可視化され、共感と驚きが広がります。

また、ナプキンの普及の裏にある経済格差やジェンダー観なども知ることで、社会全体の課題を考えるきっかけにもなりました。

最新の生理ケアアイテムも展示されていて、学生時代、習っていた空手や水泳と生理が重なって困った経験を思い出しつつ、今はさまざまなフェムケアアイテムを選べる環境があることに、あらためて心強さを感じました。

生理の表と裏ヒストリー@Period Museum

「ベストフェムケア2025」でわかった!みんなが実践している最新生理ケア

9月5日に発売された「CREAベストフェムケア2025」で審査員を務めました。

女性のからだには、さまざまな悩みがあります。性交痛や生理痛、PMSなど、症状や感じ方は人それぞれです。他の審査員が選んだ最新の生理ケア用品は、生理期間を自分らしく過ごすための工夫が垣間見れました。

吸水ショーツ・履くナプキン

繰り返し使える吸水ショーツは、ナプキンの不快感やごみ問題を減らしてくれるアイテム。生理用ショーツ型ナプキンはブラックも登場し、デザインや価格帯も広がって選びやすくなりました。

月経カップ

「環境にやさしい」「長時間使える」と人気の月経カップ。アジア人向けのサイズ展開もあり、慣れるまで工夫は必要ですが、外出やスポーツの自由度がぐっと上がります。

温活アイテム

お灸や入浴剤、小豆カイロで下腹部や腰を温めると血流が促され、PMSや生理痛がやわらぐことも。手軽にできるセルフケアとして定着しています。

メンタルケア

アロマセラピーを取り入れたマッサージオイルや漢方、ハーブティーで、P M Sや生理中のイライラや気分の落ち込みをやわらげる方もいます。

そして、ハナミスイの 『Rainbow23』も 「CREAベストフェムケア2025」に選ばれました。『Rainbow23』は、性交時の違和感に悩む女性のセルフケアアイテムとして評価された製品です。

審査員として参加して感じたのは、女性の悩みの幅広さと、同じ状態でも人によって感じ方や対処法がまったく違うということ。みんなそれぞれ、自分に合ったケアを探しているんだな、と実感しました。

生理を語り、ケアを選べる時代へ

女性の毎日には、生理という周期がつねに寄り添っています。
その体験は人それぞれ。ある人にとっては「なんと不調をやり過ごす辛い時期」でも、別の人にとっては「自分を整えるリラックス期」として受け止められることもあります。
大切なのは、困りごとが可視化され、社会的なサポートが受けられるのと同時に、自分に合ったケアを選び、少しでも快適に過ごす方法を得ること。女性のための選択肢を増やすような情報をこのコラムでお届けしたいと思います。

筆者紹介:OliviA(オリビア)

ラブライフアドバイザー/日本性科学会会員
2001年よりセクシュアリティやジェンダーの研究を始め、2007年から性に関する総合アドバイザーとして活動。
メディア出演、執筆、講演、カウンセリング、商品開発など幅広い分野で、「女性のセクシュアルウェルネス」や「コミュニケーションを重視した性生活のあり方」を提案している。著書は日本・台湾で出版。

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